透明境界線

生きていく。詩を書く。

彼女の人生について

彼女は死んだ。
自宅の30階から飛び降り全身を強打し、心臓は止まった。
彼女の人生は楽しいものだったろうか。それとも、苦しくつらいものであったろうか。

(ある日の日記より)
今日はサキと飲みに行った。もうガールズトーク大炸裂だよ。あの子は惚気ばっかり、いつもそうなんだけど。ああ、私の気持ち考えてくれてるの?本当に。
2人で話すのは楽しいよ。でも会話の主役はいつもサキ。死にたいことを話しても、彼女はふははと笑ってみせる。笑うんだ。毎日お腹が痛いと言っても「生理ー?」だなんて言われるだけだし。
サキの事は好きだけど、一緒にいると苦しくなる。
つまんないよ人生。苦しいよ人生。飲んでも気分は上がらない。サインバルタが欲しい。デパスもっとちょうだい。

助けてのサインは誰に送っても、届かなかった。