透明境界線

生きていく。詩を書く。

モノクロ

コップから溢れた水を掌で掬うように
雑感まで拾おうとしたでしょ
煙草にライターではなく
マッチで火を点ける
瞬間ならどんな言葉でも言える気がした
(今の私を忘れないで)
どんな君でも君は君
そう言ったあなたは忘却のかなた

犬に似ていると言われたり
面白いねと笑われたり
たくさん語り尽くしたことばかり

寂しん坊は大人になれず
薬と自傷で泣いてばかりみたいよ
新しい命などこの腹から生まれることさえないと
初めから知っていたら
楽だったかなと思う

行動範囲の狭い世界で、小さな鼓動を揺らしている
孤独としか決めつけられない居場所で
ああジリジリジリ!
私はまだ
灯火を燃やして生きている