透明境界線

生きていく。詩を書く。

一人暮らし、まだ慣れず

10月というのに熱々なとある某日、私は一人暮らしを始めた。はじめの数日は落ち着かなさもあったけれどどこか楽しめていた。

以前と違い、静かな家。

以前と違い、ひとりだけ。

秋風が吹くとどこか違和感と心地よさが交わって、環境の変化についていけない。

 


10月11日の夜、それは起こった。

 


さて夕飯でも作ろうと、おかずを買って家に帰宅すると同時に謎のパニック状態に陥った。怖くなった、ひとりきりが。違和感が半端無い、新しい部屋が。頓服を飲んでも落ち着かないし、友人に連絡を取っているあいだずっと涙が止まらない。

友人は「泊まりに来るのも来ないのも選択肢に入れておいて」、と私にそう言って落ち着かせようと努めてくれた。

 


その晩は人身事故もあって、荷物持って外へ出たはいいが電車で遠回り(巡廻運転)して友人に会いに行ったのだった。

 


ひとりイコール怖いだったり、ひとりイコール孤独という観念が私の中には常にあって、誰かと他愛もない話をしている時間をとても大事にしてしまうタイプが故に、ひとりになって鬱や不安になった際のセルフケアを上手く対処出来ない。

どう、いかにそれを出来るようにするかが今後の大きな課題だ。

 


ベランダに出して水やりもしていたメランポジュームがすぐに枯れてしまった。きみとは縁がなかったのかな?

ショックだけど、さようならなんだ。

 


自炊は楽しいし、自分で作るごはんは美味しい。洗濯と掃除は面倒だけど、考える前に行動に移すとすんなり終えられる。だけど脊髄損傷のせいで足腰は常に痛みを伴うようになった。

 


帰りのバスなんかは特に混んでいて座れたものじゃないから、5分間立ちっぱなしなだけでしんどいものがある。

 

 

 

通う場所があったら、時間を持て余す必要もない。昨日の訪問看護では、「暇を持て余しているのも今のうち」という話を聞いて少しだけホッとしたところがある。今だけだ、毎日詩を書いたり映画観たりできるのは。

今だけだ、苦しくて孤独感じてダメになってしまうのは。そう言い聞かせるとしないでは、大きな差があるだろう。

 


一人暮らし。

生きて、生きて、いつか立派なひとになりたい。

 

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