透明境界線

生きていく。詩を書く。

心と心

電車に乗っている、快速急行新宿行き。
夜の街へ出向く。用事はとてもとても、些細なこと。
些細なことが幸せと感じるようになった。平凡がこれほど平和だと、気づいた。何年ものあいだ、私の日常はジェットコースターだった。それが普通だと思っていたし、それが楽しかった。それは、苦しかった。つまり、自分で自分の幸せを潰していたのだった。無駄なものが多かった。それを無駄ではないと感じるようになったのはつい二ヶ月前くらいで、私の日常では、喜びよりも愉しみよりも、怒りや悲しみが常に勝っていた。
なぜ、自分で自分の首を絞めていたのだろう。なぜ、自ら辛い人生を歩もうとしていたのだろう。今でもそれが、分からない。

人の心は複雑だ。
私だけではなく周りの人の心だって、一日に何度だって心変わりするだろう。人の心なんて見えないけれど。なるべく平常心を心がけよう、なるべく人に迷惑にならないようにしよう。……それでも多少は心配や迷惑をかけていく。
そんなものなのかな。人とつながって生きていく以上、それは付き物なのかな。


今年の冬は暖冬で、冬の好きな私にはだいぶつまらない季節になった。凍えるほどの寒気など、未だ関東には来ず。
冷たい冷たい昨年の、つらいつらい、あの冬の日常に比べたら、まだマシかな。